臨床研修ブログ

水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

どこまで診断に迫れるのか?

2025.06.05
カテゴリー: 水戸医学生セミナー

病棟から「患者さんがおなかを痛がっています」とコールがありました。

 

あなたは他にもいろいろやることがあったので、とりあえずCTをオーダーして撮ってもらいました。画像を確認すると、腹痛の原因となりそうなものはありません。腹腔内にフリーエアもないし、膵臓も腸間膜脂肪織の異常も見当たらない。胆嚢も腫大していない。少なくとも虫垂は腫大していなさそう。なんとなく自信はないけど、大きな見落としはしていないはず・・・。

 

CTを確認した後で、患者さんのところに行ってみたら、そんなに具合悪くなさそうです。腹部の身体診察をしても痛がりません。よくよく聞くと、剣状突起のところを押すと痛いので、気になって看護師さんに言っただけ・・・。

 

身体診察をしておけば、わざわざCTを取る必要はなかった・・・。あなたには似たような経験はないですか?

 

身体診察で全ての診断ができる訳ではありませんが、鑑別診断をかなり絞り込めます。そして検査の手間やノイズに振り回されることなく診断に最短でアプローチできる必須のスキルです。

 

水戸医学生セミナーの初日に水戸協同病院で行われるPhysical examination roundでは、実際に入院している患者さんに協力いただき、ごく簡単な患者情報のみを与えられる以外は、身体診察のみであなたに診断を考えてもらう企画です。

 

五感をフルに使って真剣に身体診察に取り組み、身体診察後の詳細なフィードバックを受けると、もう一度ベッドサイドに行ってみたくなるはずです。あなたは身体診察のみでどこまで診断に迫れるのか?ぜひ挑戦してみて下さい。

 

水戸医学生セミナーの募集がもうすぐ始まりますので、このブログのフォローをお願いします!

(編集長)

 

第23回水戸医学生セミナーでの一コマ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

水戸済生会総合病院の臨床研修は

総合診断能力を有するスペシャリスト

を目指します

◆病院見学に来ませんか?

当院の研修医がどんなふうに仕事しているのか?

どんな生活を送っているのか?

あなたの目で確かめてみてください!

 

病院見学をご希望の方は、下のフォームからご連絡ください。

 

なお、病院見学がむずかしい時は、Zoomで個別説明会を行っていますので、

下のフォームに「Zoom希望」と記入してご連絡ください。

https://recruit-mito-saisei.jp/entry

 

 

 

 

ちょっと想像してみて下さい・・・

2025.06.03
カテゴリー: 水戸医学生セミナー

研修医になってもう3か月目になります。

 

何度かER当直もして、まだまだ言われたことしかできないけど、なんとかこなせるようになってきました。内科系の患者も、小児科の症例もそして骨折など、ちょっとした外傷の症例も経験したかもしれません。医学生のあなたも、来年の今頃はきっとこんな状況になっているはずです。

 

でも、ちょっと想像してみてください。

もし、あなたがER当直をしている時に多発外傷患者が搬送されて来たら・・・。

しかも3人同時に搬送されて来たら・・・。

 

上級医が来るまでのわずかな間とはいえ、患者さんを目の前にして、何から手を付けたらよいのか、最初に何をすべきなのか、あなたは準備が出来ていますか?

 

こんな時に役に立つのがJATECです。JATECはJapan Advanced Trauma Evaluation and Careのことで外傷患者への初期対応を定めた、言ってみればACLSの外傷版です。

 

もしあなたがJATECを知っていれば、当直中に重傷多発外傷患者が搬送されて来ても、慌てることなく初期評価・初期対応が出来ます。少なくとも外科医や上級医が来てくれるまでの場をつなぐことがあなたにもできるようになります。研修医になって最初の外傷患者に遭遇した時から、役立つことを実感できるはずです。

 

ただしJATECは受講の機会が少なかったり、費用も高いなど、あなたが受講するには少々ハードルが高いのが実情です。でも、水戸済生会ではコロナ前まで医学生のあなたにもJATECのエッセンスを学んでいただくセミナーを開催していました。それが水戸医学生セミナーです。

 

水戸医学生セミナーとは2010年から新型コロナ流行前の2020年まで20回を開催した医学生向けのセミナーです。水戸済生会総合病院とお隣の水戸協同病院との共催で、全国の医学生が参加し、リピーター参加者もいるなど好評を博していました。20回も開催していたので、参加した医学生はのべ150名以上いて、セミナーに参加した医学生が当院や水戸協同病院の初期研修医となってくれた人も多くいました。

 

そんな水戸医学生セミナーを今年3月に復活させました。5年ぶりだったので、どうなるか心配だったのですが、我々の心配をよそに応募開始から1週間もたたずに定員に達して、さらにセミナー終了後のアンケートでは大変な高評価をいただきました。そんな復活の手ごたえを感じて、この夏に水戸済生会総合病院と水戸協同病院の共催で行うことにしました。

 

両病院の強みを生かした内容となっていますので、救急だけでなく必ずあなたに役立つ内容になっています。もう少しでご案内できますので、このブログのフォローをお願いします!

(編集長)

 

第23回水戸医学生セミナーでの一コマ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

水戸済生会総合病院の臨床研修は

総合診断能力を有するスペシャリスト

を目指します

◆病院見学に来ませんか?

当院の研修医がどんなふうに仕事しているのか?

どんな生活を送っているのか?

あなたの目で確かめてみてください!

 

病院見学をご希望の方は、下のフォームからご連絡ください。

 

なお、病院見学がむずかしい時は、Zoomで個別説明会を行っていますので、

下のフォームに「Zoom希望」と記入してご連絡ください。

https://recruit-mito-saisei.jp/entry