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水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。
持針器ってどれを選べばいいの?
前回続いて、今回は持針器についてです。
よくつかうのは「ヘガール」と呼ばれる
持針器。
細かいところも縫えるし、一番使用する
機会が多い。細い針(糸)を使用する
ヘガールは先も細いものを選びます。
頭などの固く厚い皮膚を縫うときに使用
するのは「マチュー」という持針器。
それから、ふつう救急外来で使用することは
ないけど、眼科や細かい血管や神ji経を縫う
ときに使用するのが「カストロビエホ」
という持針器。
これを読んだあなたは、
看護師さんから
「へガールがないので、マチューで
イイですか?」
と、いきなり言われても、
自信たっぷりに
「だいじょうぶです」
と、返事してください。
(腎臓内科のベイマックス)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
前回・今回と腎臓内科のベイマックスに
縫合糸と持針器の話をしてもらいました。
なぜ腎臓内科?と思うかもしれませんが、
当院の腎臓内科は透析のシャントを
自分たちで作っています。
しかも県内ダントツトップという
半端ない症例をこなしています。
腎臓内科なのに、手術室にこもりきり
という日もあるくらい。
最近ではシャント関係の研究会などでも
名前が知られる存在になりました。
腎臓内科にも、手術にも興味ある方は、
ぜひ見学にお越しください。
(編集長)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆5月は徳田安春先生です!
おなじみの徳田先生のカンファ
昨年度は4回もお越しいただきました。
今年度第1回目が下記日程で開催されます。
平成30年5月29日(火)11時~
*日程が変更となりました
いずれも院外からの参加を歓迎します!
参加を希望される方はこちらにご連絡ください!
↓
http://www.mito-saisei.jp/resident/contact.html
◆そして・・・、
第25回県央県北レジデントセミナー
平成30年5月24日(木)18:50~
水戸医療センター2F 地域医療研修センター
当院研修医が症例提示を行います!
◆病院見学や、ご質問・お問い合わせは
こちらからご連絡ください。
↓
http://www.mito-saisei.jp/resident/contact.html
—–
糸は何を使いますか?
救急外来で、ちょっとした切り傷などで
受診される方いらっしゃいますよね?
その時に自分がどんな針や糸を使って
縫ってあげるのが一般的なのか、
迷ったりしていませんか?
とりあえず、おおざっぱな分類を覚えて
大外れがないようにおさえておきましょう。
針の種類
①角針
皮膚、繊維性組織などの固いところ
②丸針
やわらかいところ、血液などが漏れにくい
これがが原則です。
糸については、
分ける方法はおおざっぱに2方向、
モノフィラメントか編み糸か、
吸収糸か非吸収糸か。
編み糸(絹糸など)はしなやかで結びやすい
です。モノフィラメントは結びにくく緩み
やすいですが、感染源になりにくいです。
こういったことを考えて針や糸を選びます。
例えば、
①編み糸+非吸収糸
(絹糸、ニューロロン®など)
…血管の結紮、筋膜など
②編み糸+吸収糸
(バイクリル®など)
…皮膚の埋没縫合、消化管、筋膜、
尿路生殖器など
③モノフィラメント+非吸収糸
(ナイロン、プロリンなど)
…皮膚や血管など
④モノフィラメント+吸収糸
(PDS®など)
…皮膚の埋没縫合など
あくまで例であり、好みや各施設ごとに
多少の違いはあります。
ちなみに大まかな糸の太さを表にすると
こんな感じです
↓
では、救急外来でよくある例を
見てみましょう。
①頭部
おすすめはステイプラー、創部完治後も
抜きやすく一番いいかも。
どうしても縫いたいときには2-0など
太いナイロンなどで髪の毛と見分け
やすい色にしないと抜糸が大変。
②手や足
4-0くらいのナイロンなど。細かいところは
5-0くらい。子供の時などは少し細目の
糸を選択することも。
③顔など
5-0か6-0くらいのナイロンなど。
ERで縫合する時は参考にしてみて下さい。
(腎臓内科のベイマックス)
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◆5月は徳田安春先生です!
おなじみの徳田先生のカンファ
昨年度は4回もお越しいただきました。
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祝2周年!
いつも当ブログをご覧いただき有難う
ございます。
なんと明日5月9日でブログを始めてから
2周年を迎えることになります。
ちょうど2年前の5月9日に最初の記事を
アップして、この2年で330本以上の記事を
アップしてきました。
このブログでは当院のイベントはもちろん
初期研修医や医学生のあなたに知って
もらいたいことや、病棟やERで患者さんを
見ながら研修医に説明したことなど
日常で気づいた内容を記事にしています。
そんなブログですが、こうして2周年を
迎えることができるのも、あなたに読んで
もらえるからです。改めて御礼申し上げます。
実はだんだんと記事がたまってきたので、
昨年夏のレジナビから、人気のあった
シリーズをまとめて印刷し、会場で配布
してみました。これが意外と好評で、
編集長としては非常に嬉しくて、やる気も
でました(笑)。
これからもあなたに役立つように、
そして当院の研修をもっと知ってもらえる
ように、続けていきたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。
さらに、双方向性でいろいろと議論できれば
より役に立つと思っています。ぜひとも
遠慮なく、ご意見やコメントをFBに書いて
下さい。
(編集長)
朝カンファの一コマ
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◆5月は徳田安春先生です!
おなじみの徳田先生のカンファ
昨年度は4回もお越しいただきました。
今年度第1回目が下記日程で開催されます。
平成30年5月29日(火)11時~
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カーネットサイン・・山中先生のベッドサイドレクチャーから
山中先生のベッドサイドレクチャーから
イイところを紹介しています。
ベッドサイドの時間をたっぷりとった
症例検討の後は、スライドを全く使わ
ない講演でした。
当院No1のイケメン研修医(??)が
モデルとなって、診察の実演や
患者さんへの態度など、診察のポイントを
丁寧かつ具体的に解説してくれました。
ベッドサイドでは胸部の診察を中心に
レクチャーしていただいたので、
ここでは腹部の診察を中心に解説
してもらいました。
今回紹介するのは、その中の一つ
カーネットサイン(Carnett sign)
あなたは知っていましたか?
カーネットサインは腹腔内由来の疼痛と
腹壁由来の疼痛を鑑別する時に役立つ
ものです。具体的には、臥位で両上肢を
前胸部でクロスさせ、そのまま頭を持ち
上げるようにして腹壁に力を入れさせます。
この状態で、腹壁に力を入れていない時
との腹部圧痛の変化を調べます。
腹腔内由来の疼痛ならば痛みは減弱します。
しかし腹壁由来の疼痛なら、変化がないか
増強します。変化がないか、増強すれば
カーネットサイン陽性とします。
例えば右下腹部痛など、限局した腹痛を
訴える場合に、虫垂炎など腹腔内病変の
除外に役立ちます。
カーネットサインが陽性の時に考える疾患
として、山中先生は前皮神経絞扼症候群
(ACNES:Anterior Cutaneous Nerve
Entrapment Syndrome)を紹介して
くれました。
体幹前面の皮膚を支配する肋間神経や
腸骨下腹神経末梢の前皮枝が腹直筋を
穿通しているのですが、腹直筋内で
前皮枝が絞扼を受けることで強い痛みが
生じるものを言います。
カーネットサインの弱点としては、子どもや
高齢者では協力が得られにくいことや
腹部全体の痛みを訴える場合も不適です。
さらに壁側腹膜を巻き込んでいる様な腹腔内
疾患では陽性になり得ますし、腹腔内膿瘍が
ある場合は腹圧が上がることで破裂の危険が
あることも知っておいた方がいいでしょう。
でも虫垂炎かどうか悩んだ時は試してみる
価値はありますね。
(編集長)
著書にサインをいただきました
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◆5月は徳田安春先生です!
おなじみの徳田先生のカンファ
昨年度は4回もお越しいただきました。
今年度第1回目が下記日程で開催されます。
平成30年5月29日(火)11時~
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「どこで?」「何が?」・・・松永先生の感染症カンファより
松永先生の感染症カンファからイイところを
紹介しています。
前回は感染症診療の流れのスライドを紹介
しました。ずっと変わらない重要スライド
です。
感染症というと、発熱時に抗菌薬を選択する
作業というイメージを持っている人も多い
かもしれません。
でも、本当に感染症なのか?まずは診断を
付けるところからです。
感染症診断は一言で言うと、
「感染症ならば必ず燃え盛っている現場が
ある。そこを探すことに尽きる」
と松永先生は言い切っています。
そして、ここでのキーワードが
「どこで?何が?」 です。
どこで?(=感染巣)
何が?(=微生物)
をおさえることで、
感染巣が分かれば、起炎菌も絞られる。
逆に微生物が分かれば、感染巣も
絞られます
では、どこを探せばいいのか?
まず考えるべきは3か所+α
それは肺、腹部、尿路に加えて、
人工物(CVカテーテルなど)や皮膚(創部)
さらに中枢神経系(髄液) です。
そして、何が(=微生物)をおさえるには?
検体採取、そしてグラム染色と培養ですね。
では、ここで問題です。
あなたの担当患者さんが発熱した場合は、
まず、何をやったらいいでしょうか?
もちろん問診や身体診察は当然ですが、
Fever work-upとして
血培(2セット)、尿培、血液検査
尿検査(定性・沈査)、胸部レントゲン
はチェックするようにしましょう。
発熱しているから抗菌薬を開始する、
CRPが高いから抗菌薬を開始する
のではなく、どこで?何が?を
常に考えて対応しましょう。
(編集長)
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◆5月は徳田安春先生です!
おなじみの徳田先生のカンファ
昨年度は4回もお越しいただきました。
今年度第1回目が下記日程で開催されます。
平成30年5月29日(火)11時~
*日程が変更となりました
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今年度も始まりました・・・・松永先生の感染症カンファ
4月26日に本年度1回目となる松永先生の
感染症カンファが開催されました。
なんと10年目を迎えた、当院にとって
無くてはならないカンファの一つです。
毎年ですが、年度初めのテーマは
「感染症診療の基本」
この「感染症診療の基本」は非常に重要
なので、このブログ開設当初からネタとして
紹介してきました。
松永先生のプロフィールを紹介しておきます。
松永先生は帝京大学医学部付属病院の感染制御部
に所属されている先生です。1999年に東京大学
医学部を卒業され、在沖縄米国海軍病院インターン、
東京大学医学部附属病院内科研修医、そして茨城
県立中央病院内科レジデントを経て、2002年から
米国コロンビア大学関連病院St.Luke’s-Roosevelt
Hospital Center内科レジデント、2005年からUCLA
関連フェローシッププログラム感染症科臨床フェロー
を修了されています。帰国後は三愛病院内科、東京
医科大学病院感染制御部を経て、2010年から現職を
務めておられます。当院には平成21年から感染症
カンファや院内講演会などでお越しいただいており、
現在は年5回の研修医向け感染症カンファをお願い
しています。
さて、感染症診療と言うと、あなたは
「抗菌薬を覚えるのが大変だな」
なんて考えていませんか?
でも待ってください。抗菌薬は治療法という
枠の中の一つの方法に過ぎません。
つまり、感染症診療≠抗菌薬の使い方
ってことなのです。
感染症診療を学ぶ時は、抗菌薬の使い方よりも
感染症診療の流れを把握することが大事です。
特に下のスライドは、この10年間変わること
なく毎回資料に含まれている重要なものです。
これから何度かに分けて、松永先生が何度も
強調したところを紹介していきます。
(編集長)
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◆5月は徳田安春先生です!
おなじみの徳田先生のカンファ
昨年度は4回もお越しいただきました。
今年度第1回目が下記日程で開催されます。
平成30年5月29日(火)11時~
*日程が変更となりました
いずれも院外からの参加を歓迎します!
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◆病院見学や、ご質問・お問い合わせは
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【おしらせ】第25回茨城県央県北レジデントセミナー開催予告
県央県北レジデントセミナーのお知らせ
です。
このセミナーは水戸地区の研修病院
(当院のほか、水戸協同病院、ひたちなか
総合病院、水戸医療センター)の研修医が
集まって、研修医同士の勉強や交流を
目的に年に3回のペースで開催している
ものです。
サブタイトルの「鑑別診断道場」にあるよう
に、研修医が経験した症例を提示し、
グループで鑑別診断を考えながら症例を
検討していきます。
今回は当院の富永先生が症例提示を
行います。
同じ研修医同士なので恥ずかしがらず
どんどん発言して、素朴な疑問を解決できる
場になっています。
会場は各病院を持ち回りで行っていますが、
次回は5月24日(木)に水戸医療センターで
開催します。
医学生の皆さんの参加も歓迎します。
是非お越しください。
(編集長)
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◆5月は徳田安春先生です!
おなじみの徳田先生のカンファ
昨年度は4回もお越しいただきました。
今年度第1回目が下記日程で開催されます。
平成30年5月29日(火)11時~
*日程が変更となりました
いずれも院外からの参加を歓迎します!
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◆病院見学や、ご質問・お問い合わせは
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例外対応
いきなりですが、こんな症例に遭遇したら
あなたはどうしますか?
70歳代の男性で主訴は心窩部痛
当日早朝から心窩部痛を自覚し、何度か
嘔吐もあった。自宅で様子をみていたけど、
飲水も食事も十分出来ずに、心窩部痛が
持続するため夜になってERを受診した。
受診時のバイタルは血圧90/60 mmHg
脈拍40bpm 体温35.6度 呼吸数22回
心電図では心室レートが40回/分の
完全房室ブロックと下壁誘導のST上昇を
認めた。
どこから見ても急性心筋梗塞(AMI)で、
しかも徐脈とショックになっているので
早急な対応が必要です。
ER当直中のあなたは循環器内科を
コールして、緊急PCIの準備を始め
ますよね。自分も一緒にPCIに入れる
かな、なんて考えているかもしれません。
でも、この患者さんの採血結果で
Cr3.6mg/dlと腎機能が悪かったら
あなたはどうしますか?
PCIではヨード造影剤も多く使ってしまい
ます。もしかしたら造影剤を使うことで
透析導入になってしまうかもしれない。
じゃ、PCIはやらない方が良いのか??
あなたは研修が始まって、すでに
似たような現場に遭遇しているかも
しれません。
この症例のように、今まで勉強してきた
知識を臨床の現場で適応していいのかと
悩んでしまう状況は良くあります。
編集長に言わせれば、
臨床は例外対応の連続なのです。
何を優先させるのか?
何を犠牲にするのか?
常にこういった厳しい判断が求められます。
今のあなたに、このような判断を求められる
ことはないかもしれません。
でも初期研修が終われば、必然的に判断が
求められます。そんな時に適切な判断が
出来るように先輩や指導医がどういうことを
判断の根拠にしているのかをしっかりと
見ておいて下さい。
(編集長)
ちなみに、このAMIの患者さんは
約半日の脱水状態で腎機能の悪化を来した
と考え、PCIに取り掛かるまでの間に約1Lの
輸液を行いました。PCIも上手くいって、
術後も順調に腎機能が回復してくれました。
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◆5月は徳田安春先生です!
おなじみの徳田先生のカンファ
昨年度は4回もお越しいただきました。
今年度第1回目が下記日程で開催されます。
平成30年5月29日(火)11時~
*日程が変更となりました
いずれも院外からの参加を歓迎します!
参加を希望される方はこちらにご連絡ください!
↓
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Ⅲ音の見つけ方 山中先生のベッドサイドレクチャーから
山中先生のベッドサイドレクチャーから
イイところを紹介しています。
前回の続きです。
症例は80歳代の僧房弁閉鎖不全症(MR)
による心不全。
MRによる心雑音は、背中でも聞こえる
ほどのものなら、あなたも聞き逃すはずは
ありません。
さらにもう一つ、心不全の聴診で忘れては
いけないのがⅢ音の有無です。
Ⅲ音は拡張期に左室に血液が流入する際の
音で心不全の重要な証拠となります。
ですから、心不全患者さんのプレゼンをする
時には、心エコー所見ばかりを言わないで、
Ⅲ音の有無を言いましょう。
そのⅢ音は拡張期(つまりⅡ音のすぐあと)
にあるはずなのですが、低調な音なので
簡単に聴き逃します。
編集長もむかし指導医に「聴こえるだろ?」
と言われても分からなかったのですが、
つい、「あ、分かりました」と
言ってしまった記憶があります(苦笑)。
山中先生はⅢ音を聴くときのコツも教えて
くれました。
Ⅲ音を聴く時は心尖部に聴診器のベル型で、
軽く皮膚にあてる程度で聴きます。
強く当てすぎると、皮膚がピンと張って
しまい、あたかも膜型の聴診器を当てている
のと同じになってしまうので、聴こえなく
なります。
山中先生はこれを逆に利用して、
Ⅲ音か自信がない時はベル型から膜型に
変えてみて、Ⅱ音の後に聴こえていた音が
聴こえなくなっていれば、それがⅢ音と
教えてくれました。
Ⅲ音を聴きとれるようになると、自信が
ついてちょっと嬉しくなりますから
ぜひ試してみて下さい。
(編集長)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆4月のもう一つは
松永先生の感染症カンファ
今年度で10年目となる伝統(?)の
感染症カンファです。年5回開催のうち
今年度第1回目が下記日程で開催されます。
平成30年4月26日(木)13時~
◆そして5月は、
徳田安春先生と続きます!
おなじみの徳田先生のカンファ
昨年度は4回もお越しいただきました。
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平成30年5月29日(火)11時~
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背中の心雑音・・・山中先生のベッドサイドレクチャーから
先日当院にお越しいただいた山中先生の
ベッドサイドレクチャーから
イイところをご紹介します。
当日はベッドサイドを含めた症例検討を
1例と、診察の心構えなどを含めた講演を
していただきました。
患者さんのご協力もいただいて30分近くもの
時間をかけてベッドサイドレクチャーを
してもらいました。
症例は80歳代の弁膜症による心不全。
当然、胸に聴診器をあてて心音、心雑音を
聴きますが、山中先生は背中に聴診器を
当てた際に、心雑音を聞き逃しません
でした。
背中の心雑音?
なんだと思いますか?
そう、背中で心雑音が聞こえるのは
僧房弁閉鎖不全(MR)だけです。
MRでは心尖部を最強点とする汎収縮性
雑音を聴取しますが、左腋窩に放散する
のは知っているかと思います。
しかし重症のMRでは左肩甲骨下あたりの
背中にも放散するのです。背中で心雑音が
聞こえるのはMRだけです。
ちなみに心雑音の大きさを表すものに
Levien(レバイン)分類がありますね。
覚えておくべきはLevien3と4の違いです。
Levien4は触診するとthrill(スリル)が触れる
ものを指すので、どんなに心雑音が大きく
聞こえても、Thrillが触れなければ
Levien3です。
プレゼンテーションで身体所見を言う時は
突っ込まれないように気を付けてください。
(編集長)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
◆4月のもう一つは
松永先生の感染症カンファ
今年度で10年目となる伝統(?)の
感染症カンファです。年5回開催のうち
今年度第1回目が下記日程で開催されます。
平成30年4月26日(木)13時~
◆そして5月は、
徳田安春先生と続きます!
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平成30年5月29日(火)11時~
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